カテゴリー: 仕事術

  • 結論から話せない人は、仕事ができない

    結論から話せない人は、仕事ができない

    とにかく結論から話せ。

    これができない人は、仕事ができない。

    かなり厳しく聞こえると思う。
    でも、これは本当にそうだ。

    結論から話せない人は、ただ話し方が下手なのではない。

    相手が何を聞いているのかを理解できていない。
    頭の中で物事を整理できていない。
    そして何より、相手の時間を奪っている。

    だから僕は、結論から話せない人は仕事ができないと言い切る。


    聞かれたことに答えられない人が多すぎる

    仕事ができない人には、共通点がある。

    聞かれたことに答えない。

    「現状どうですか?」と聞かれているのに、
    「今こういうことをやっていて、ここで悩んでいて、こういう背景があって」
    と説明から入る。

    違う。

    まず答えるべきは、現状だ。

    「結論、進捗は80%です」
    「結論、まだ完了していません」
    「結論、今日中には終わりません」

    これでいい。

    そのあとに理由や背景を話せばいい。

    相手は最初に結論を知りたい。
    背景を聞きたいわけではない。
    物語を聞きたいわけでもない。

    質問されたことに対して、まず答える。

    これが仕事の会話の最低ラインだ。


    大人でも、管理職でも、できていない

    これは若手だけの話ではない。

    とある大手メーカーとミーティングしたときのことだ。

    製造部門の管理職の方が、こちらの質問に対してまったく答えなかった。

    質問をすると、
    「その質問は難しいですね」
    という言葉から入り、そのあとに長い説明が続いた。

    ただ、結局何を言いたいのかがわからない。
    こちらの質問への答えもない。
    相手が話したいことを、相手の順番で話しているだけだった。

    その瞬間、かなり強く思った。

    日本の大企業の管理職ですらこれなのか、と。

    これでは成長しない。
    会議の生産性も上がらない。
    意思決定も遅くなる。

    年齢を重ねているから仕事ができるわけではない。
    役職があるから仕事ができるわけでもない。

    結論から話せない人は、何歳であっても仕事ができない。


    結論から話す人は、構造的に考えている

    よく「構造的に話せ」と言われる。

    もちろん、それは正しい。
    ただ、実務で一番大事なのは、まず結論から話すことだ。

    結論から話せている時点で、その人はある程度、構造的に考えている。

    なぜなら、結論から話すには、頭の中で次の整理が必要だからだ。

    「相手は何を聞いているのか」
    「自分の答えは何か」
    「どこまで話せば相手に伝わるのか」

    これを一瞬で整理しないと、結論からは話せない。

    逆に、だらだら話す人は、この整理ができていない。

    自分の頭に浮かんだ順番で話している。
    自分が不安なところから説明している。
    自分が頑張ったことを先に伝えようとしている。

    でも、相手が知りたいのはそこではない。

    相手が聞いていることに、まず答えろ。

    仕事の会話は、それだけでかなり変わる。


    僕も、最初からできていたわけではない

    ここまで厳しく言っているが、僕も最初からできていたわけではない。

    入社1年目のころは、まったくできていなかった。

    質問に対して回答できない。
    だらだらと自分がやっていることを話す。
    社長の大切な時間を奪う。

    そんな時期があった。

    外部の方に報告するときも同じだった。

    結論から話さない。
    構造的にも話さない。
    現状をだらだら話す。
    相手に「ここまで大丈夫ですか?」と確認することもない。

    ただただ、自分が喋りたいことを喋っていた。

    今振り返ると、本当に生産性の低い時間だったと思う。

    相手の時間を奪っていた。
    相手の集中力を削っていた。
    相手に余計なストレスをかけていた。

    だからこそ、強く言える。

    結論から話せない人は、仕事ができない。

    これは過去の自分にも言っている。


    すぐ答えなくていい。3秒考えろ

    勘違いしている人が多い。

    質問されたら、すぐに答えなければいけないと思っている。

    違う。

    すぐ答える必要はない。

    むしろ、何も考えずに話し始める方が危ない。
    その結果、聞かれたことに答えられず、だらだら話すことになる。

    まず3秒考えればいい。

    「何を聞かれているのか」
    「結論は何か」
    「最初に何を返すべきか」

    これを3秒で整理する。

    そのうえで、最初の一言をこう始める。

    「結論は、〇〇です」

    これだけでいい。

    この一言を入れるだけで、会話の生産性は大きく変わる。

    相手も聞きやすい。
    自分も話しやすい。
    話の脱線も減る。

    まず「結論は」と言う。

    そのあとに理由を話す。
    必要であれば背景を話す。
    最後に補足をする。

    順番を間違えるな。


    答えられないなら、考える時間をもらえ

    とはいえ、すぐに結論が出ない質問もある。

    そのときに無理やり話し始める必要はない。

    「10秒考えてもいいですか?」
    「少し考えてもいいですか?」

    そう言えばいい。

    これを言える人の方が、よほど仕事ができる。

    考える時間をもらって、頭の中を整理する。
    相手が何を求めているのかを考える。
    そのうえで結論から返す。

    それでいい。

    沈黙を怖がって、適当に話し始めるな。

    そのだらだらした説明の方が、よほど相手に迷惑だ。


    今日からやることは3つだけ

    結論から話すために、今日からやることは3つだけだ。

    1つ目。
    質問されたら、まず3秒止まる。

    反射で話し始めない。
    相手が何を聞いているのかを考える。

    2つ目。
    最初に「結論は」と言う。

    この言葉を強制的に入れる。
    すると、自分の頭も結論を探しにいく。

    3つ目。
    すぐ答えられないなら、考える時間をもらう。

    「少し考えてもいいですか?」
    この一言を言えばいい。

    これだけで、仕事の会話はかなり改善される。

    難しいフレームワークはいらない。
    きれいなプレゼン技術もいらない。

    まず、聞かれたことに答える。
    まず、結論から話す。

    これができないまま、仕事ができるふりをするな。


    最後に

    結論から話すことは、単なる話し方のテクニックではない。

    相手の時間を守ることだ。
    相手の問いを正しく受け取ることだ。
    自分の頭の中を整理することだ。

    だから、結論から話せない人は仕事ができない。

    これは若手にも言いたい。
    中堅にも言いたい。
    管理職にも言いたい。

    年齢も役職も関係ない。

    聞かれたことに答えられない人は、仕事の会話を壊す。
    だらだら話す人は、相手の時間を奪う。

    まず結論から話せ。

    それが、仕事ができる人の最低条件だ。

  • 成功するまで続ければ成功する、は半分だけ正しい

    成功するまで続ければ成功する、は半分だけ正しい

    「絶対に成功する方法は、成功するまでやり続けること」

    この言葉は、半分正しい。

    でも、半分だけだ。

    なぜなら、成功するまでやり続けることが正しいのは、戦う場所が合っている場合に限るからだ。

    皆さんの中にも、今の仕事でこう思っている人がいるかもしれない。

    頑張っているのに評価されない。

    上司が無能だから、自分は成長できない。

    もっといい仕事ができるはずなのに、チャンスが回ってこない。

    だから転職して、キャリアアップしたい。

    その気持ちはわかる。

    転職すること自体を否定するつもりはない。

    でも、ここで一度だけ本気で考えた方がいい。

    本当に、転職するだけであなたの価値は上がるのか。

    場所を変えれば、自分は評価される。

    そう思っているなら、かなり危ない。

    それは環境選びではない。

    ただの場所替えだ。


    成功する方法は2つしかない

    僕は、成功する方法は2つしかないと思っている。

    1つ目は、成功できる場所を探すこと。

    2つ目は、その場所で成功するまで続けること。

    このどちらかだ。

    成功できる場所を探す

    成功確率の高い場所で戦う。

    その場所で勝つまでやる

    今いる場所で勝つまでやる。

    すごくシンプルだ。

    でも、多くの人はここを混ぜる。

    今の場所では勝ち筋がないのに、根性だけで何とかしようとする。

    逆に、自分の課題を見ないまま、場所だけ変えれば勝てると思う。

    どちらも違う。

    今の場所にしがみつきすぎるのも危ない。

    場所を変えれば全部うまくいくと思うのも甘い。

    成功したいなら、本気で考える必要がある。

    自分は何ができるのか。

    何に適性があるのか。

    どこなら成功する土台を作れるのか。

    そして、その場所で成功するまで続けられるのか。

    これが僕のキャリア論だ。

    転職だけの話ではない。

    人生のほとんどに言える。


    「成功するまで続ける」は、最初は正しいと思っていた

    僕の社長が、昔こう言っていた。

    「絶対に成功する方法は、成功するまで続けること」

    最初は、僕もその通りだと思っていた。

    成功するまでやれば、失敗で終わることはない。

    諦めなければ、いつか勝てる。

    そういう考え方は嫌いじゃない。

    むしろ、かなり大事だと思っている。

    その場所で本当に成功したいなら、最後までやるしかない。

    無茶でも、しんどくても、諦めずにやる。

    それが必要な場面は確実にある。

    続けるだけでは足りない

    ただ、途中から思うようになった。

    この考え方は、片手落ちなのではないかと。

    時間も体力もお金も、無限ではない。

    若さも無限ではない。

    戦いながら場所を調整することはできる。

    でも、リソースが尽きたら終わる。

    だから「続ける」だけでは足りない。

    どこで続けるのか。

    何で勝つのか。

    そこまで考えないといけない。


    ナスは、トマトにはなれない

    この考えが強くなったきっかけがある。

    森岡毅さんの『苦しかったときの話をしよう』だ。

    その中で、僕は「ナスはナスとして勝つ」という趣旨の話に触れた。

    ナスはトマトにはなれない。

    トマトになろうとしても、うまくいかない。

    でも、ナスとして勝つ場所はある。

    これを読んだとき、かなり腹落ちした。

    成功するには、努力が必要だ。

    でも、努力する場所を間違えると苦しくなる。

    自分の適性を無視して、向いていない土俵で勝とうとする。

    それで勝てないから、環境のせいにする。

    上司のせいにする。

    会社のせいにする。

    評価制度のせいにする。

    でも、本当に見るべきなのはそこではない。

    自分は何者なのか。

    何なら勝てるのか。

    どこなら自分の強みが武器になるのか。

    そこを見る必要がある。


    僕も、環境のせいにしていた

    偉そうに言っているけど、僕も同じことをしていた。

    社会人1年目のとき、会社を辞めようと思ったことがある。

    この会社にいたら成長できない。

    代表が自由すぎる。

    もっとちゃんとした環境に行った方がいい。

    そんなことを考えていた。

    もちろん、本当に環境が合っていない場合もある。

    だから、辞めたいと思うこと自体が悪いわけではない。

    ただ、当時の僕は、自分のことを見切れていなかった。

    自分に何ができるのか。

    何が足りないのか。

    今の場所で何を取りにいくのか。

    そこを考え切れていなかった。

    高校時代もそうだった。

    野球をやっていたとき、僕はエースナンバーを勝ち取った。

    でも、矢印は自分に向いていなかった。

    あいつより自分の方が練習している。

    あいつは全然走らない。

    なんであいつが評価されるんだ。

    そんなふうに、ずっと相手を見ていた。

    本当に考えるべきことは別だった。

    このチームで、自分はどう活躍するのか。

    自分の強みをどう生かすのか。

    何を伸ばせば、もっと勝てるのか。

    そこに向き合うべきだった。

    でも、できていなかった。

    環境や誰かのせいにすると、自分を正当化できる。

    気持ちは楽になる。

    でも、何も変わらない。

    転職は逃げではない。でも、考えない転職は逃げだ

    もう一度言う。

    転職は悪いことではない。

    むしろ、成功確率の高い場所に移ることは、かなり大事だ。

    適性のない場所で消耗し続ける必要はない。

    勝ち筋のない土俵で、自分を削り続ける必要もない。

    でも、何も考えずに転職するのは違う。

    今の環境がダメだから。

    上司が悪いから。

    会社が評価してくれないから。

    この理由だけで場所を変えても、同じことを繰り返す可能性が高い。

    転職先にも上司はいる。

    評価制度もある。

    理不尽なこともある。

    思った仕事が回ってこないこともある。

    そのとき、また同じように言うのか。

    この会社では成長できない。

    自分はもっと評価されるべきだ。

    上司ガチャに外れた。

    それでは何も変わらない。

    場所を変える前に、自分の勝ち筋を見ろ。


    転職する前に考えることは3つ

    転職したいと思ったら、まず3つ考えた方がいい。

    1. 今の自分に何ができるのか

    願望ではなく、事実で見る。

    自分は何を任されてきたのか。

    何で成果を出したのか。

    周りから何を期待されているのか。

    ここを曖昧にしたまま転職しても、自分の価値は上がらない。

    2. 自分は何に適性があるのか

    好き嫌いだけではない。

    得意不得意を見る。

    苦なく続けられることを見る。

    人より少ない努力で伸びやすいものを見る。

    ここを見ないと、また向いていない場所で戦うことになる。

    3. その場所で、成功するまで続けられるのか

    どれだけ適性があっても、続けなければ勝てない。

    勝てる場所を選ぶことと、勝つまでやること。

    この2つはセットだ。

    場所選びだけでは弱い。

    継続だけでも弱い。

    勝てる場所を選び、そこで勝つまでやる。

    それが一番強い。

    最後に

    「成功するまで続ければ成功する」

    これは正しい。

    でも、半分だけだ。

    成功したいなら、まず戦う場所を考えた方がいい。

    自分は何者なのか。

    何に適性があるのか。

    何なら勝てるのか。

    どこなら成功する土台を作れるのか。

    そこを考え切る。

    そのうえで、そこだと決めたなら、成功するまでやる。

    これしかない。

    今の場所で何とかしようとしすぎるのも違う。

    場所を変えれば勝手に評価されると思うのも違う。

    成功する方法は2つ。

    成功できる場所を探す。

    もしくは、その場所で成功するまで続ける。

    どちらを選ぶにしても、自分次第だ。

    本気で考えない人は、場所を変えても同じことを繰り返す。

    本気で考えた人だけが、自分の戦う場所を選べる。

    そして、そこで勝ち切れる。

  • AI使えばいい、は大きな間違いです。

    AI使えばいい、は大きな間違いです。

    最近、こんな場面を見かけることが増えました。

    「AIに聞いたらこう出たので、これで進めます」

    確認もしない。自分では考えない。AIが言ったからそのまま出す。

    率直に言います。AI使えばいい、は大きな間違いです。


    最近AIを使う人が増えてきて、非常にいいことだと思っています。

    ただ、僕自体もまだそんなにAIを使いこなせてるわけじゃないんですけど、周りを見ていると、仕事ができる人とできない人でのAIの使い方の差が激しいなと感じています。

    今回は仕事ができない人がやりがちなAIの使い方を3つ紹介します。心当たりがある人はぜひ気をつけてください。


    1. AIの出力を疑わない

    AIは「正しいこと」を言っているわけじゃない

    AIは確率論で動いています。膨大なデータをもとに「次に来そうな言葉」を予測しているだけで、常に正しいことを言っているわけじゃないです。

    でも見た目がそれっぽいから、つい信じてしまう。これが一番怖い。

    「それっぽい間違い」はただの間違いより質が悪いです。パッと見で気づけないから、そのまま仕事に使ってしまう。

    「本当か?」を一度挟む

    「AIが言ってたから正しい」ではなく、「AIが言ってたけど本当か?」という視点を必ず挟む。

    これだけで、仕事の質がまったく変わります。


    2. 考える前にまず丸投げ

    丸投げ自体は悪くない

    「とりあえずAIに聞いてみる」は全然いいんです。たたき台を一瞬で作れるのはAIの強みです。

    問題は、自分で考える力がないまま丸投げすること

    自分の中に判断軸がないと、AIが出してきたものを疑えない。結果、1つ目と同じ話になります。

    思考停止がいちばん危ない

    AIを使い続けると、気づかないうちに「考える筋肉」が衰えていきます。

    難しいタスクに直面したとき、自分で考える前にAIに頼る癖がついてしまう。そういう人を、僕の周りでも最近よく見かけます。

    AIに投げる前に、「自分ならどう考えるか」を一度でも頭に置く。たったこれだけで、AIの使い方がまったく変わります。


    3. AIが言ったことをそのまま提出する

    これが一番多い。これおすぎる。

    AIが出したものをそのままコピペして提出する人、本当に多いです。

    でも、AIが出すのはあくまで参考点です。

    参考点を成果物にしてはいけない。そこから自分の付加価値をちゃんと考えて出すことが必要です。

    「あなたの仕事」じゃなくなる

    AIが書いたものをそのまま出した瞬間、それはもうあなたの仕事じゃないです。

    上司や取引先が評価しているのは、あなたの判断や視点です。AIの出力をそのまま渡しても、あなたの価値は何も伝わらない。

    むしろ、「この人はAIをそのまま出してきた」と気づかれた瞬間、信頼を失います。


    AIは「生産性を上げるための手段」

    まとめると、こういうことです。

    AIを使うのはいい。でも、AIに使われてはいけない。

    あくまでAIは生産性を上げるための一つの手段です。道具を使いこなすには、使う側に判断力が必要です。

    AIの専門家になる必要はないです。usutakuさんのように信頼できる情報を発信している人を追いながら、自分で考えながら使っていく。それが今の時代に必要なスキルだと思っています。

    ぜひ皆さん、気をつけてAIを使ってください。

  • なぜあなたの頑張りは評価されないのか?夫婦の不満から学ぶ、ビジネスにも活きる「すり合わせ」の技術

    なぜあなたの頑張りは評価されないのか?夫婦の不満から学ぶ、ビジネスにも活きる「すり合わせ」の技術

    はじめに:夫婦の悩みは、ビジネスの課題と同じ構造をしている

    • 妻が怒ってばかりいる。
    • 夫は何も手伝ってくれない。

    そう思っている皆さん、いませんか?

    きっとどの家庭においても、一度は耳にする話かと思います。

    さて、本当にそうなのでしょうか。
    そして、なぜそのようなすれ違いが起きてしまうのでしょうか。


    はじめに少し自己紹介をさせてください。

    私は新卒で7名規模のベンチャー企業に入社し、現在は100名超の組織でGM(ゼネラルマネージャー)を務めています。

    26歳で管理職となり、現在29歳。30名以上のマネジメント経験、採用の最終面接も担当しています。

    そんな私がなぜ、夫婦間の話をするのか。

    それは、この「すれ違い」の構造が夫婦間だけに留まらず、ビジネスの現場でも圧倒的に生きてくるテーマだからです。

    なぜ「自分ばかりやっている」と感じるのか?

    なぜこんな論争が起きるのか。まず結論からお話しします。

    「相手の目線が見えていないから」です。

    人間は、自分の見えている範囲でしか物事を判断できません。ただ、それだけなのです。

    つまり、皆さんが「自分ばかりやっている」と感じているとき、相手も全く同じことを思っている可能性が高いと言えます。

    皆さんの見えない範囲で、相手は頑張っています。そして、相手の見えない範囲で、皆さんも頑張っているのです。

    ただ、それがお互いに「見えていない」だけなのです。

    「誰も評価してくれない」と嘆くビジネスパーソンの共通点

    これは夫婦間だけの話ではありません。

    頑張っているのに、誰も評価してくれない」と感じている職場での悩みも、構造はまったく同じです。

    自分が一生懸命やった仕事が評価されない。なぜでしょうか。

    それは、相手(上司・会社・顧客)が求めていることと、皆さんが「これでいいだろう」と思ってやったことが、ズレているからです。

    頑張りの軸が「自分」にある。それだけが問題なのです。

    「相手が何もやってくれない」と感じている夫婦と、「誰も評価してくれない」と感じているビジネスパーソン。

    この二つの悩みは、まったく同じ課題から生まれています。

    解決策は「すり合わせ」にしかない

    では、どうすればいいのか。

    相手の気持ちを完全に理解しよう」と思う必要はありません。それは正直、不可能です。無理です。相手じゃないので。

    どれだけ近しい相手でも、夫婦であっても、長年の同僚であっても、相手の頭の中を完全に把握することはできません。

    だからこそ、「すり合わせ」が必要になります。

    相手が何を求めているのか、聞く。

    自分が何をやっているのか、伝える。

    それだけでいいのです。

    伝えずに、「なんでわかってくれないんだ」というのは、最も生産性のない感情です。

    言わなくてもわかってもらえる関係など、存在しません。
    仕事でも、夫婦でも同じです。

    • わかってもらいたければ、伝える。
    • 相手を理解したければ、聞く。

    その繰り返しが、評価される仕事を作り、うまくいく人間関係を作ります。

    「伝える」とは「相手に伝わる」こと

    ただし、ここで一つ重要なことがあります。

    「伝える」とは、自分が言いたいことを言うことではありません。相手に伝わって初めて「伝える」ということです。

    自分の言葉で話すだけでは、結局また「自分の見えている範囲」でしかコミュニケーションしていないことになります。

    相手がわかる言葉で、相手が受け取れる形で伝える。
    相手が本当に求めていることを、ちゃんと聞く。

    それが、すり合わせの本質です。

    厳しい現実:向き合わない相手とは距離を置く

    また、別で、一つ厳しいことをお伝えします。

    こちらが歩み寄ろうとしているのに、相手が話そうとしない。聞こうとしない。

    そういう関係は、今すぐ終わらせた方がいいです。

    向き合おうとしているのに、向き合わない。その選択を相手がとるなら、その関係はすでに崩壊しています。

    夫婦であっても、上司と部下であっても、会社との関係であっても。

    すり合わせる気のない相手に、これ以上のエネルギーを使う必要はありません。

    具体的な3つのアクション

    では、具体的に何をすればいいのでしょうか。3つに絞ってお話しします。

    ① 期待値をすり合わせる時間を作る

    相手が何を期待しているのか。自分が何に不満を感じているのか。
    これをちゃんと言葉にして伝える場を、意識的に作ることが必要です。

    ポイントは、喧嘩の場にしないこと。

    「あなたがこうだから」と責めるのではなく、「私はこういうことを期待しています」「こうなってほしいと思っています」という形で、具体的に伝えましょう。

    そして、相手の期待値もちゃんと聞く。もしその期待値が自分には難しいなら、それも伝える。

    期待値がどうしても合わないなら、それはそもそも価値観がずれているサインです。

    仕事においても同じです。

    上司は何を期待しているのか。取引先は何を期待して仕事を振っているのか。

    少なくともその期待に応え、できれば上回る。それがビジネスの基本です。

    夫婦間でこの論争が起きやすいのは、「お金」という明確な基準がないからです。

    だからこそ、意識的に「すり合わせの時間」を習慣として設けることが大切になります。

    ② 相手をちゃんと尊重する

    夫婦であっても、上司と部下であっても、関係は対等です。

    お金を払っているからといってクライアントが何をしてもいいわけではないし、夫婦間においても、どちらかが上でどちらかが下ということはありません。

    相手を、一人の人間として見ること。一緒に生きる・働く人間として、リスペクトを持って接すること。

    具体的なアクションとして、すり合わせの場を始める前に「この時間は対等な話し合いの時間だ」と意識するトリガーを一つ作るといいです。握手でも、深呼吸でも何でも構いません。

    リスペクトを忘れた瞬間、すり合わせは喧嘩になります。

    ③ 言葉の定義を揃える

    「普通はこうだろう」は、最も危険な言葉です。

    育った環境が違えば、普通は違います。国が違えば文化も違うし、家庭が違えば常識も違います。

    「普通」「当たり前」「みんなそうしてる」は、自分の見えている範囲を相手に押し付けているだけです。

    だから、話すときは必ず主語を「私」にしてください。

    • 「普通はこうだから」ではなく、「私はこう思います」。
    • 「みんなそうしてる」ではなく、「私はこうしてほしいです」。

    その関係の中での「普通」を、二人で作り上げていく。

    それが、すれ違いをなくす一番の近道です。

    まとめ~あなたの頑張りを、ちゃんと届けるために~

    「相手が何もやってくれない」も、「頑張っているのに誰も評価してくれない」も、根っこにある課題はまったく同じです。

    自分の見えている範囲でしか、物事を判断できていない。ただ、それだけです。

    相手を完全に理解することは不可能です。だからこそ、すり合わせが必要になります。

    期待値を伝える。相手の期待値を聞く。

    相手がわかる言葉で伝える。

    「普通」ではなく「私は」を主語にする。

    これができるだけで、仕事の評価も、人間関係も、驚くほど変わっていきます。

    皆さんの頑張りが、ちゃんと相手に届くものになりますように。

  • 目的意識を持つことの重要性

    部下へのフィードバックとして「目的意識を持って仕事をすることの重要性」を伝えることがあるが、自分の中でなかなかしっくり来ていない。

    とある同僚からこんな質問をもらった。
    今回は、私なりの回答をまとめようと思う。

    目次

    1. Q.「なぜ目的意識を持つ必要があるのか」
    2. A1. 目的が行動や手段に、意味や価値を与えるから
    3. A2. その人なりの思想や価値観が表現されるから
    4. A3. 手段を変えられるから
    5. ちなみに……

    Q.「なぜ目的意識を持つ必要があるのか」

    もし、私が回答するならこう答えよう。

    1. 目的が行動や手段に、意味や価値を与えるから
    2. その人なりの思想や価値観が表現されるから
    3. 手段を変えられるから

    A1. 目的が行動や手段に、意味や価値を与えるから

    別に「目的」がなくても、「行動」はできる。
    ただ、行動している時点で、何らかの目的は存在しているはずだ。

    「3人のレンガ積みの話」が、これをわかりやすく表している。
    3人はまったく同じ作業をしているのに、持っている「意味」が違う。

    それによって変化する「動くスピード」「動く量」「動きの質」「気持ちの持続性」「巻き込み力」は、少なからず変わってくるはずだ。

    例:

    • 早く帰りたい / この仕事を終わらせたい
    • 早く完成させて、人に見せたい
    • 社会に影響を与えたい

    → あなたはどの人と、一緒に働きたいですか?


    A2. その人なりの思想や価値観が表現されるから

    これも「レンガ積みの話」がわかりやすい。

    自分で「目的」を持つことで、その人にしかない価値観や思想が表現される。

    「哲学や思想はまだわからない」という人でも、
    「自分がどうありたいのか」「少なくともこんな人でいたい」「こんな人にはなりたくない」という感覚は持っているはずだ。

    それに紐づけられるのが、目的だと思う。

    • この仕事をやる → なぜ自分がやるのか?
    • なぜ、その仕事をやるのか?

    「自分なりの目的」でいい。それを持ってみるだけで、行動の質は変わる。


    A3. 手段を変えられるから

    • ショルダーホンから始まり、iPhoneへと変わってきた携帯電話
    • 手紙・文通から、SNSへ

    アウトプット(手段)は変化し続けているが、その裏にある目的──
    「離れた人とも繋がれる便利なもの」「人々の生活を豊かに」──は変わっていない。

    (SNSが本当に人を豊かにしているかどうかは、さておき。)

    高次の目的を持っていれば、手段は変えられる。

    自分では変えられなくても、その目的を聞いた有識者や周りの仲間がヒントをくれる。
    それが組織の強みだし、そのヒントを与えるのが上司やリーダーの役割だったりする。

    今やっている手段が「非効率だ」と感じるかどうかも、ある種の目的意識(時間・時間対価値への意識)だ。


    ちなみに……

    目的意識を持てていない人は、怠慢なのではなく、目的を考える余白がなかったか、考え方を知らないだけかもしれない。

    だからこそ、上司やリーダーが気づきを与えることが必要になる。

    リーダーという存在が消えない理由もここにある。
    AIに言われても、心に響かないからだ。

    次は、リーダーシップについてでも書こうかな。