カテゴリー: 小説

  • 恋とか愛とかやさしさなら

    恋とか愛とかやさしさなら

    交際5年、幸せの絶頂であるプロポーズの翌日。愛する恋人が、通勤電車で女子高生を盗撮して捕まった。
    「出来心だった」「もう二度としない」とすがる彼と、理不尽に搾取された被害者の少女。
    一瞬の過ちが、当事者たちの人生と関係性を根底から破壊していく。
    加害者と被害者、それぞれの視点から「許し」と「人間の弱さ」を容赦なくえぐり出す、一穂ミチの衝撃作『恋とか愛とかやさしさなら』。


    性犯罪者の気持ちも、性被害者の気持ちも。どちらも、ろくなもんじゃない。

    加害者は、ほんのしょうもない出来心で一生消えない傷を背負う。そして被害者は、その「しょうもないこと」によって、理不尽に深い傷を負わされる。

    もし、自分がその当事者だったらどうするだろうか。
    たとえば「浮気されたら絶対に許さない」と頭では思っていても、実際にその立場になれば、怒り以上にどうしようもない辛さが押し寄せるはずだ。

    正論だけでは割り切れない人間の弱さと、それでも他者の痛みを想像することの意味。
    恋や愛、そして「やさしさ」の裏側にある、複雑な感情について考えさせられる一冊。

  • イン・ザ・メガチャーチ

    イン・ザ・メガチャーチ

    人はなぜ、何かに熱狂するのか。

    この本を読んで、その答えの一端が見えた気がした。

    熱狂の正体は「物語」だ。宗教であれ、ビジネスであれ、推しであれ──人は物語に包まれたとき、気がつかな
    いうちにその世界へ引き込まれていく。そして怖いのは、自分がのめり込んでいることすら気づかないことだ

    でも著者はそれを否定しない。むしろこう問いかける。その物語を信じて進んだ方が、人生は幸せかもしれな
    いと。

    人はみな、何かにすがりたい。信じる対象を探している。メガチャーチはその欲求に応えた装置だ。しかしそ
    れは教会に限った話ではない。あなたの日常にも、同じ構造はある。

    熱狂の仕組みを知りたい人に、強くすすめたい一冊。